3年前、中3だった彼らが東日本大会を制したとき、次の舞台は花園での全国優勝だと誓い合った。(当時のHP記事へ)
高校に入り、さらに数人の生徒がメンバーに加わった。大分から来た櫻井は、普段は礼儀正しいのに、プレーとなるとがぜん熱くなる。入部後すぐの練習試合で「こら、ボールださんか!」とモールの中の3年生FWのケツをけりあげたのは伝説となっている。
今までも大分から来た子はみな練習の虫だが、櫻井はその中でも群を抜いている。練習のしすぎによる疲労骨折に悩まされてきたが、それでもなかなか練習をやめられない。お父さんが言うには、「あの子は子供のころから、夜に家にいないなと思うと、近くの公園の街灯の下でパスの練習をしていた。親から見ても病気ですわ」と。
その櫻井の存在に奮起して、負けない練習を積み重ねたのは同じポジションの時枝だ。良きライバルとして切磋琢磨し、2人ともが高いレベルに成長し、オール神奈川のSHは桐蔭から2人を送り込むというめずらしいケースとなった。
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昨年の39期チームの残した伝統で、早朝にも全員が集まり練習を積み重ねた。春の新人戦は圧勝し、全国選抜では優勝もねらえると期待されたが、初戦の佐賀工にまさかの大差での敗戦。今まではFWで圧倒した試合ばかりだったが、それがうまくいかなくてどうしていいかわからないといった様子で、意志の統一がないプレーばかりの、みじめな敗戦だった。
試合後の雰囲気は最悪だった。主将櫻井もかなりいらだっていた。しかしこれをきっかけとして、お互いが言いたいことを言い合い、コーチ陣とも何を目指していくか議論をぶつけて、チームの方向はまとまっていった。佐賀との敗戦は、非常に貴重な敗戦だった。
そして桐蔭としては初となる関東大会制覇、さらに花園Aシード選出。堅さも目立った初戦から、1戦ごとに成長し、準決勝の大阪工大戦は、「関東は関西に劣る」とか「くじ運が良かった」とかいった声をはねのける、すばらしいDFで涙の逆転勝利を呼び込んだ。
夢描いていたことが、夢ではなく現実のものとなるまで、残されたのはあと1試合のみ。
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